7年。
本日、髪を切ってもらった。いつもの美容院で。
この美容院について(と今までの美容院歴)は以前、
別なブログで結構な熱量で書いたことがある。
「そんなの見たことねえよ!」といった人たちに軽く紹介すると、
僕が通っている美容院は高校2年か3年の頃から通っているので、
かれこれ7年ほどの付き合いになる。
前回髪を切りに行ったのは、恐らく2ヶ月ほど前で、
その際にある出来事があり、そのことを書こうと思いつつ先延ばしにしていたら、
髪も伸び放題になってしまった。
まず、その前回の出来事を書いていこう。
僕が通う美容院では、カットのみの場合は
カット→シャンプー→仕上げのちょっとしたカットの順で事が運ぶ。
しかし前回、異変が起きたのだ。
シャンプーをし終わったあとに“何か”を塗りこんでくるではないか。
それは、シューシューと音を立て頭皮を冷やし、次第にパチパチとした音が耳に伝わってきたかと思うと、爽やかなスーッとした柑橘系の香りを放つではないか。
なんだこれは。俺の頭皮に何をしたんだ。
謎の液体?が気になったので美容師に訊いてみると、「トニックだよ。」とのこと。
(へえ、なんか知らんけど気持ちいいな。)なんて思っていると、美容師はこう続けた。
「育毛効果があるんだけど、まだいちまつくんには必要ないけどね〜 笑」と。
……なんだろう。魚の小骨が喉に引っかかったような違和感を覚えた。
腑に落ちないのである。
7年来の付き合いなのである程度の人柄は把握しているつもりでいる。
この美容師は無駄な事は好まない人だし、
何より、お客さん(僕)のことをよく考えてくれているのである。
これらを踏まえて分かることは、僕の髪の毛が弱くなっているとか、髪の毛の後退・抜け毛が進行している(のであろう)、ということである。
少し遡り、この前回(上記)より前……、前々回とか前々々回だったかに
来院した際、僕がくる前が忙しかったのか、たいそう疲れきった顔のうえ、
不機嫌そうな表情でカットをされたことがある。(たまにこういうことがある。)
僕はいつもどんな風にカットされるかをその美容師と相談しながら決めるのだけど、
いつも以上にどうしようかと考えあぐねていた……ここまでは覚えている。
この後のショックが大きくて、どういった経緯で“その話”にたどり着いたのか忘れてしまった。
な、なんと、ハゲてきている宣言をされてしまったのだ。
くしくも当時、話のネタとして、自分から美容師にハゲてきているかどうかを確認しようと思っていた際の先制パンチ。
しかも今まであなた、「いちまつくんの毛質だとハゲづらい」みたいなこと言ってきてたじゃないですか……。
想定外の先制パンチに動揺し、赤面していると、
それを察した美容師が(あ、ヤベェ……!!)みたいな顔して
「あ、いや、が、学生の頃と比べるとね〜〜!!」とすかさずフォローを入れてきた。
しかし、この“ハゲ宣告”が自分の中で衝撃的すぎて、この話の前後を覚えていない。
……と、話が横道にそれてしまったが、このような出来事が以前にあったので、
有無を言わさずヘアトニックをかけてくれた美容師の優しさ、気遣い、
そして自分がどんどんハゲに近づいているという事実に、
僕は、色んな感情の入り混じった複雑な表情を浮かべるしか出来なかったのだ。
さて、今回である。
とは言っても今回は特に何もなかった。
いつもと少し違った髪型にしただけ。
今回頭部右側を刈り上げてもらい、説明を聞きながら
(往年のマリリン・マンソンみたいになるのかな……)なんて思ったていたら、
そんなことはなく、まともな髪型でセットもしやすそうだ。
さすが7年来の付き合いである。
カットも終わり刈り上げた方の髪の毛の後退の目立つことにやや驚き、
シャンプー台で洗髪をしてもらい、シャンプー後のヘアトニックの香りの移ろいを感じながら自分の頭皮の、毛髪の衰えを感じるいちまつであった……。