『ラン』/森絵都 を読んだ。

 今回読んだ本はこちらです。

ラン (角川文庫)

ラン (角川文庫)

 

読むのは初めてじゃないはずだったんですけど、号泣しました。

高校生の頃に、森絵都さんの本ばかり読んでいた時期があって、その時に高校の図書館で初めて目にした本でした。

在学中に読んだはずだったんだけど、ブックオフでこの本の背表紙を発見した時にどんな内容だったか全然思い出せなかった。

『ラン』……?高校生の頃読んだけど、自転車の話じゃなかったっけ……?

あれ……?じゃあ、なんで“ラン”なんだ……?“RUN=走る”だよね??どんな話だっけ……)

と考えたもののぼんやりとしか思い出せず、家に文庫本があったような気もするけどほぼすべての本にカバーをつけているので、一冊一冊開いて探す、というのが面倒なので購入しました。

 

改めて読み返してみると、前半は見覚えがあるけど中盤・後半になるにつれてほぼ見覚えがなかった。どんな読み方をしていたんだ当時の自分は。

しかし中途半端に中身を覚えている所為か、(確かこの後は“こう”なるんだったよな……)と初めて読む時とは違ったドキドキ感と、環の語り口調が後を引き、また、テンポ良いので読み出したら止まらなくなってしまった。

(森さんの手腕ですね。)

 

※(以下ネタバレを含みます。) 

 

共感出来るネガティブさ。

主人公の環はネガティブで、なんだか自分と重ねてしまうことが多々あった。

例えばここ。

終日ひとりでいられる通販部を選んだのは私自身で、自ら率先してあの小部屋にこもっていたわけで、それを穴熊に見立てられたからって、今さら気に病むことではない。と頭ではわかっていても、体はみるみる虚脱感に埋もれていく。だって、穴熊だよ。一応、私だって二十二の女だよ。

 

 僕は誰かと会う事が苦手なので、Twitterでは“インターネット上にしか存在しないと思って下さい”みたいなスタンスでいて、オフ会やリアルをすることはほぼないんですけど、家でTwitterばかりにのめり込んでいるとフォロワー同士が“リアルした”なんてツイートを見る事が多々あるんですよね。

そうすると(20代前半の僕は“コレ”でいいのか……?)なんて自問自答する事があるんだけど、そんな時の気持ちを連想させてしまいましたね……。 

 

他にもこんな事も書かれていて、

「たら」と「れば」は人生をうしろむきにするだけだって、パパから昔、言われたことがあったよね。

それが本当なら私の人生、見事にうしろむき一直線だ。

 ……。

これは多くの人に思い当たる節があるんじゃないでしょうか……。

この20数年、「もしああだったら」とか「〜していれば」といった、言い訳ばかりして生きてきているので、グサッときました。

死後の世界

この『ラン』という作品も“死後の世界”を題材にしてるんだけど、どうも僕は死後の世界の話に惹かれるらしい。

この作品もしかり、同著者の『カラフル』も“あの世”と“この世”の話で、中学生の頃読んだ『天国の本屋』もそうだった。

メンヘラだからかな……。

 

読み進めていくと、天界の家族と環との繋がりの事を考えてしまって、最終的に環にとって最悪な結果になってしまうのが目に見えてるんですが、それを環の目線から想像すると気が狂いそうになってしまった。

 

おわりに。 

今回、長編小説(?)の書評を書いてみたけど、ダメだな。

なんだか、まとまりがなく、中途半端になってしまってる気がするぞ。

あれ?これ前回の書評でも書いたような……。

もぅマジ無理。。。。精進しょ。。。

 

 

おまけ。 

僕の脳内キャスティングを発表しますね。

先入観を与えたくないので、興味ある人は反転して読んで下さい。 

ここから▼

環・・・・・・・・・・・・・・・森もり子

修くん・・・・・・・・・相互フォローの人

奈々美おばさん・・・・・・・・・奈美悦子

真知栄子・・(コシノジュンコ+美輪明宏)÷2

大島くん・・・・・・・・・近所のバイト君

ドコロさん・・・・ありし日のデューク更家

ここまで▲です。